ふかひれストーリー~世界で最も良質なサメを求めて~
始皇牌ふかひれストーリー
~ 世界で最も良質なサメを求めて ~
「素材本来の味を楽しむ」
始皇牌は、始皇帝の札(ふだ)という意味です。今から2200年前に中国を統一した秦の始皇帝は、不老不死に興味を持ち、世界中のあらゆる食材を調べました。その中の1つに鮫のヒレを乾燥させたフカヒレもあったとされます(※諸説あり)。フカヒレは昔から健康長寿・滋養強壮に効果があると考えられてきました。
そして1960年代後半。ヤマヤの先代社長にあたる清(キヨシ)はラーメン屋へメンマを販売する為、自転車一台で創業。徐々に事業を拡大し販売先を中華料理店に広げていきました。ある時、中華料理店の看板メニューであり、中華料理の王様といってもよいフカヒレを老舗の高級中華料理店から求められました。最初は他メーカーの加工済の商品を買付していたのですが、割れが多かったり、腐っていたり、クレームが続いた為、自ら漁場に出向き、自社で直接買付したフカヒレを取り扱う事としたのです。その過程においては、日本を含め、世界で最も良質なサメを求めて世界中を旅しました。そしてみつけたのが現在のペルー共和国で獲れるサメでした。ペルー共和国は漁業のさかんな国で水産資源が豊富です。特にパイターという港町で獲れるサメは大型で艶があることがわかったのです。当時のペルー共和国は決して治安が良い国とはいえず危険な目にもあいながら苦労してようやく良い漁場を見つけたのです。世界中を旅して苦労して、調査したその自らの過程と世界中の途方もない食材を調べた始皇帝を照らし合わせて、ふかひれを『始皇牌』と名付けました。これが現在に至るヤマヤの『始皇牌ふかひれ』の元となっています。
鮮度の良いふかひれを現地自社工場で加工
始皇牌フカヒレはすべてヤマヤが選定した特定の漁師から買い付けを行っています。サメは劣化が早い魚として知られており、漁獲後の保存状態などによって品質が大きく変わります。特定の漁師からの購入にこだわるのは、なるべく保存状態の良い、良質なフカヒレを買い付けするのが目的です。また、ペルーにおいては日本以上に厳しく水産資源が管理されており、どこでだれが何をどれだけ水揚げしたか、それを誰が購入したかまで全てわかります。しっかりと水産資源を管理することは乱獲を防ぐ意味でも重要なことといえます。そしてそのしっかり管理された原料を現地自社工場で加工することで良質なフカヒレを生産することが可能となっています。フカヒレの品質を決めるポイントはここにあります。
乾燥したヒレから加工する伝統的な製法
生原料から加工する製法は工場での作業効率が高いため、大手企業を中心に主流になりつつあります。しかしヤマヤではすべてのフカヒレ製品を『乾燥したヒレから加工する』という原則を守り続けています。それは乾燥工程を経ることにより、フカヒレの中の栄養素が増し、ふかひれ本来の旨味も増すからです。昨今、ふかひれは味がないという風潮がありますが、ふかひれ本来の風味や食感というのは、ふかひれの加工方法によって異なるものなのです。当然生産は非効率になる為、手間暇はかかりますが、乾燥原料を熟練の職人の手で作ることで本来のフカヒレの味覚を生み出すことができます。また、先代の『自分の子供にも食べさせたいと胸を張って言える商品をつくろう』という教えを守って品質管理を徹底しています。中華料理店以外にも和食や学校給食などへの販売実績もあり、安心して食べられる製品作りを行っています。