【ペルー出張編】非常事態宣言から緊急帰国!~中華食材屋ドタバタ体験記~ 1/5
こんにちは!
中華食材専門卸ヤマヤです。今回は弊社がふかひれを現地調達しているペルー共和国についてのお話です。実はコロナウイルスが流行りだした当時、ふかひれの買付の為にペルーを訪れていました。出張予定は、2020年2月初旬から3月中旬まで。毎年買付にいくのが恒例となっていますので、この年も他の年と同様に「ふかひれ三昧」の出張となるはずでした。しかし、この年はいつもと全く異なる体験をすることとなりました。
2020年のこの年は、3月17日の便で帰国を予定していたのですが、なんと帰国する前日の3月16日にビスカラ大統領(2020年当時)によって、非常事態宣言が発令され、ペルー発着の航空便が全て飛行停止となってしまったのです。海外の緊急事態宣言は日本と異なり、強制力が強いことは、日本のテレビでの報道などを見ていてもお分かりいただけると思います。ペルーに関しても、大統領の権限で私権が制限され、瞬く間に外出が制限されたのです。2020年当時、この出来事を日記形式でまとめていました。今回は、この貴重な体験をシェアしてみたいと思います(本業とは全く関係ないのですが、、)。当時、書いていた文章をそのままシェアした方が緊迫感が伝わると思いましたので、以下に掲載します。
3/16(月) ペルー滞在中にビスカラ大統領により、非常事態宣言が出される。不要不急の外出は制限され、食料品などの買い出しの必要な時のみ家族一名が代表して外出を許可されるという事態になった。また、この時点でペルー発着の航空便が全て運航停止となった。そのため、この時点で、帰国の目途が立たなくなり途方に暮れる。
3/17(火) ペルー現地のJETRO(日本貿易振興機構)に電話をかけて、ペルーに取り残されてしまった由を相談する。今後の対応についてはペルー現地の日系旅行会社を通して、連絡があるので、コンタクトをとるように指示があった。
3/18(水) 旅行会社に連絡をいれる。現時点で外務省が帰国できなくなった日本人のためにペルー政府とチャーター便の手配について交渉中であると聞く。改めて連絡をくれるという話になる。
3/19(木) 現地のスーパーに買い物にいく。スーパーでは入場制限をしており、店の前に長い列が出来ていた。ソーシャルディスタンスの距離は2m程とれるように歩道に目印が付けられていた。医療用マスクをつけて列に整然と並ぶペルー人が印象的であった。
3/20(金) 旅行会社からチャーター便が手配できたと連絡が入る。先に台湾政府が台湾人を帰国させるチャーター便を手配できたので、空いた席に日本人も帰国便の経由地であるロサンゼルスまで乗せてもらえるという話だ。この時まだ日本政府のチャーター便は交渉中だったが、そちらの交渉の結果を待つことにした。
3/21(土)~3/25(水) 日本側のツアー会社とのやり取りも同時に行っていたので、その連絡などで時間を費やした。待つ時間がとても長く感じられた。町では夜の8時になるとペルーの人たちは家の外に出て拍手をしたり、「ペルー!」と叫んでいた。どうやらコロナ禍と戦っている医療関係者の人たちへの感謝の気持ちを表しているようだ。普段から陽気なペルーの人たちだが、こういう時にも感謝を声や拍手で伝える文化は日本にはないものだしとても良い文化だと思った。
3/26(木) 旅行会社より再度連絡があり、日本政府の手配したチャーター便が準備できたとの事。とりあえず一安心だ。
3/27(金) 在ペルー日本国大使館からのメールが届く。大使館もオペレーションが混乱しているためか、経由地の情報に間違いのあるメールが送られてきた。不安な点は自ら旅行会社にメールで確認した。かなり忙しいと思うのだが、返信も早めに返してくれたので安心することができた。帰国する人は、事前に外務省が手配したホテルに移動するよう指示があった。
しかし、緊急事態宣言で町は完全にロックダウンされている状態。どうやってホテルまで移動したら良いだろうか、、、
~続く~
<普段のペルーについて>
ペルーは実は漁業大国で、魚の種類も豊富です。
普段の市場の様子。様々種類の魚が並んでいる
日本で馴染みのある魚も並んでいます↓
サバ(caballa:カバーヤ)
カツオ(bonito:ボニート)
市場にある魚の種類の図表。種類が豊富